足関節捻挫(足首の捻挫)

捻挫とは、何らかの外力が関節に作用し、その結果、関節の正常な動きの範囲を超えてしまう状態を指します。

 

この過度の動きにより、関節を支える組織が損傷を受けます。

特に足首の捻挫に多いのが「内反捻挫」で、ここでは足の外側、つまり外くるぶし周辺が傷ついてしまうことが多いです。ほとんどの捻挫では、関節を安定させ、外れてしまわないように保護する「靭帯」が損傷を受けます。内反捻挫では、主に以下の3つの靭帯が傷つきます。

 

  1. 前距腓靭帯
  2. 踵腓靭帯
  3. 後距腓靭帯

さらに、内反捻挫時にしばしば合併して損傷する部分として、足の甲の外側にある二分靭帯と、足の小指の付け根よりさらに踵よりの位置にある出っ張り(第5中足骨基底部)の剥離骨折も注意が必要です。足首の捻挫は、その程度により以下の3段階に分類することができます。

 

  1. 第1度(軽症):

  2. 靭帯のごく一部が損傷し、軽度の腫れや痛みが生じますが、足首の不安定性はありません。大抵は1週間~2週間程度で症状が改善します。

 

  1. 第2度(中等症):

  2. 靭帯が大きく損傷しますが、完全に断裂しているわけではありません。関節の不安定性がやや見られ、腫れや痛みも広範囲に強く出現します。内出血が見られることもあります。完治までにはおおむね3~4週間を要します。

  3. 第3度(重症)

  4. 靭帯が完全に断裂します。腫れや痛みはより強く、関節の不安定性も顕著に見られます。不安定性が強い場合には、手術が必要となることもあります。完治には2~3カ月以上を要することがあります。

    捻挫は日常生活の中で容易に起こり得る怪我です。特に、運動を行っている最中や歩行中に足元をつまずいたり、地面が不均等だったりすると発生しやすいです。そのため、適切なウォーミングアップや、適切なフットウェアの選択、さらには周囲の環境に注意を払うことで予防することが可能です。

    もし捻挫をしたときには、最初の対応として「RICE法」(Rest休息、Ice氷を当てる、Compression圧迫、Elevation挙上)を試すと良いでしょう。そしてなるべく早く専門家に診てもらうことをお勧めします。靭帯の損傷程度によっては、適切なリハビリテーションや場合によっては手術が必要となることもあります。

    私たちの整骨院では、捻挫の初期対応からリハビリテーションまでを一貫して行います。捻挫の程度に応じた適切な治療を提供し、早期の回復をサポートします。また、再発防止のためのアドバイスや、日常生活での注意点など、患者様のライフスタイルに合わせた情報提供も行っています。

CAUSE

捻挫の原因とそのタイプについて説明します。

捻挫は、多くの場合、急な体の動きやバランスの失敗により引き起こされます。サッカーやフットサル、バスケットボール、バレーボールなど様々なスポーツで、体勢の切り替えやジャンプの着地時に特に発生しやすいです。

 

その中でも特に多いのが「内反捻挫」で、足首を外側に捻ることで起こります。

足首の捻挫の中でも1番多い種類で、特に外くるぶしに損傷を起こすことが多いのですが、内くるぶしの周辺にも痛みを感じることがあります。

 

反対に、「外反捻挫」は足首を内側に捻ることで生じます。この場合、主に内くるぶしの周囲に痛みが発生します。

 

また、これらの2つ以外にも、足を強く打つ際に足部の骨(距骨)が後方にズレてしまい捻挫を起こすこともあります。

この場合も、靭帯の損傷などを引き起こす可能性があります。

 

これらの問題は、体の不安定性や動きのエラー、バランスの偏りなどが原因となります。

 

・代償動作

体の一部(例えば足首)が不安定や痛みで機能を十分に果たせない場合、他の部位(例えば膝や腰)がその機能を補う動きのことを指します。代償動作は本来の動きではないため、体のバランスを崩し、さらなる痛みや怪我の原因となります。例えば、足首が不安定なときに無意識に膝や腰を使って動くようになると、本来負うべきでない負担がかかり、足首の捻挫を引き起こす可能性があります。

 

・体の動きのエラー

これは、例えば走るときや階段を降りるときのフォームが不適切であったり、運動や日常生活での動きが不自然であったりすることを指します。これらの動きが続くと、足首に過度の負荷がかかり、筋肉、関節、靱帯などが損傷しやすくなり、捻挫を引き起こす可能性があります。

 

・バランスの偏り

これは、体の筋力バランスが崩れている状態を指します。例えば、足の裏の筋肉が発達している一方でふくらはぎの筋肉が弱いと、体は自然と内反姿勢をとりがちになります。これにより足首に余計なストレスがかかり、捻挫を引き起こす可能性があります。

 

これらの問題を避けるためには、日常生活での正しい姿勢や動き方の習得、全体的な筋力バランスの維持、定期的なストレッチングやエクササイズなどが重要となります。また、体の不調を感じたときは早めに専門家に相談し、適切な対策を講じることが大切です。

METHOD

受傷初期(~1週)

受傷初期(~1週)

・MATRIX sooma

微弱な直流電流を用いることで、自身の体が持つ自然な回復力、損傷電流の働きを補助します。このアプローチにより、損傷した部位の回復速度を加速し、早期の治癒を促進することが可能となります。

 

 

受傷中期(2週~3週)

受傷中期(2週~3週)

・高周波治療器グローブ導子

この療法では、グローブ導子を用いて高周波のエネルギーを流すことで、炎症を鎮静化し、同時に周囲の筋肉や関節の緊張を和らげます。この結果、体の機能の低下を防ぎ、更なる回復を支援することが可能となります。

受傷後期(3週~4週)

受傷後期(3週~4週)

・機能回復リハビリテーション

パワープレートやバランスマットといった最先端のトレーニング器具を用いて、怪我により損なわれた身体の機能を効果的に回復させます。個々の症状に対応した最適なリハビリテーションプログラムを提供し、早期の回復を実現します。

FLOW

カウンセリング

カウンセリング

まず始めに、患者さんの症状や生活習慣、運動習慣などを詳しく聞きます。これにより、現在の体の状態や痛みの原因、可能性のある問題を理解することができます。この段階では、患者さんが日常で感じている痛みや不快感について具体的に説明していただきます。

動作確認

動作確認

カウンセリングの後は、患者さんの動きを観察します。立ち姿、歩き方、座り方など日常の動きをチェックし、体のどの部分に問題があるのか、どのように動いているのかを確認します。特に腰痛の場合は、骨盤の位置や姿勢の傾きなど、体のバランスを詳しく見ます。

施術

施術

動作確認の結果を元に、個々の患者さんに適した施術を行います。筋肉の緊張を和らげるマッサージや、関節の位置を正す整体治療などが含まれます。また、痛みの原因となっている部位の触覚情報を改善し、体の「癖」をリセットすることを目指します。

動作指導

動作指導

施術の後は、患者さんが日常生活で正しい動きを保つための指導を行います。これには、立ち方や歩き方、座り方の改善方法、または特定の運動やストレッチなどが含まれます。施設内の芝の上で実際の動きを確認し、必要な調整を行います。

プラン設計

プラン設計

その後、個々の患者さんの状態や目標に合わせた治療計画を設計します。これは、施術の回数や頻度、自宅でのエクササイズ、さらなる指導や治療が必要な場合のスケジュールなどを含みます。

セルフケア指導

セルフケア指導

最後に、患者さんが自宅で行うべきセルフケアの指導を行います。これには、日常生活での姿勢の注意点、ストレッチ方法、特定のエクササイズなどが含まれます。また、生活習慣の改善についてもアドバイスします。例えば、長時間座って作業をする場合の間隔的な休憩の取り方や、寝る前のリラクゼーション方法などです。この自己ケアが、腰痛の再発防止や痛みの管理に大いに役立ちます。

この記事を書いた人

オーナー / 柔道整復師 大竹 祐 / オオタケ ユウ

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資格
柔道整復師、NSCA パーソナルトレーナー、IEMA テーピングトレーナー、IEMA 心肺蘇生法
経歴
東京オリンピック・スケートボード競技にトレーナーとして帯同。
趣味
サッカー、フットサル、ブラジリアン柔術、自転車、スノーボード、スケートボード、読書、映画鑑賞